​整形外科、リウマチ科、外科

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硬膜外ブロック

「腰のブロック注射をしてください」とか、「腰のブロック注射を他の病院でしてもらった」など患者さんに言われることがあるのですが、患者さんの言う「ブロック注射」は、実は「トリガーポイント注射」であることが多いです。

「トリガーポイント」とは押して痛い場所のことで、そこに直接麻酔薬を打つのを「トリガーポイント注射」と言い、ブロック注射ではありません。

トリガーポイント注射は腰痛や肩こりには有効ですが、神経痛(下肢のしびれや疼痛)には無効です。
神経痛には「硬膜外ブロック」が有効で、これが本当の「ブロック注射」です。
「硬膜外ブロック」は椎間板ヘルニアによる下肢痛に特に有効で、内服薬で下肢痛が治らない時に行います。
普通なら手術になるようなひどい症例でも「硬膜外ブロック」で軽快し手術を免れることも多いです。
「硬膜外ブロック」を数回行って良くならなければ手術なる可能性が大です。

方法は図の通り。
まず自分のお尻を触ってみて下さい。図の模型の仙骨裂孔という穴を触れるはずです(尾てい骨の付け根の1~2cm頭側)。
少し腰をかがめると触りやすくなります。
太った人では難しいかも知れません。

この穴は硬膜外腔という、神経(模型の黄色のところ)を囲む組織につながっています。
この穴にキシロカインという麻酔薬を入れると、硬膜外腔を伝わって麻酔薬が上に行き、黄色い神経組織に届き、神経が麻酔され、炎症が収まります。

ブロック後30分はベッド上で休んでもらいますが、その後は神経痛が楽になります。
週に1回、4~5回繰り返すと神経痛が治ることが多いです。

ブロック

特徴として、

  1. 腰痛には効かない。神経痛に効く。
  2. 硬膜外腔の形状には個人差があり、効果にばらつきがある。
  3. 太った人では仙骨裂孔を探すのが難しい。
  4. 仙骨裂孔の表面は靭帯で覆われていて、硬くて針が通らないことがある。
  5. 腰部脊柱管狭窄症には効かないことが多い(腰部脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアでは病態が異なる)。
  6. 血圧が高い人はブロック後に血圧が下がりやすい。
  7. 一般に、70代以上の高齢者には行わない。

まずは正しい診断(椎間板ヘルニアか腰部脊柱管狭窄症か)が大切ですから、神経痛(下肢のしびれや疼痛)のある人は早めに受診してください。

2025/2/6 記載